人気ブログランキング |

2004年 07月 17日 ( 1 )

季節はずれなネタですみません

「運転士さん、どうしたんですかぁ?」

 乗客が、乗客席との境のガラスを叩き、大声で問いかけてくる。

 俺は、忙しく計器を覗き込み、操作するふりをした。

「やめとけ、故障だとすると、運転士も必死だろう」
「だったら、車掌からアナウンスくらいあってもよさそうなもんだがな」

 乗客の会話が、ガラス越しに聞こえる。
 車掌のアナウンスを待っているのは、乗客の誰よりも俺だった。

 □

 彼女に出会ったのは、冬のさなか、寒い夜だった。
 俺を見張らねばならないと言った。
 何をどうしたのか、しらない。翌日から、俺が運転する電車は、かならず、車掌は彼女になるよう、勤務スケジュールが変更されていた。勤務が終わると、一緒に、俺の小さなアパートまで帰ってくる。勤務に出るときも、もちろん一緒だ。
 車掌の地味な制服は、色白の肌をきわだたせた。長い髪を腰まで垂らした、美貌の女車掌。普通にいえば目立つだろうに、周囲は気づかないらしかった。

 けれど、今年は急速に春が来て。今日は思いがけないほど、日差しが強かった。
「無理だったみたい…。少し、暖かすぎる…」
 苦しげな声が、車掌室から、マイク越しに伝わってきた。俺はあわてて、涼しいトンネルの中で電車を止めたのだが。

 □

「アナウンス、遅すぎないかあ? 運転士からでも、説明すべきだろう!」
 乗客の声に怒りが混じりだす。そこに、おびえた声が割り込んだ。
「運転士さぁん! 車掌室、誰もいないんですけどぉ! ゆ、ゆ、床に、制服だけ、落ちてて…」
 息がはずんでいるのは、車掌室のある一番後ろから、運転士室のある一番前まで、人をかきわけてきたせいだけではないらしい。

 秘密をバラしたら、俺を罰しに、彼女はもう一度現れるのだろうか。
 もう一度、会えるのだろうか。

──車掌が、雪女だったので、と言ったら。

 俺は、マイクを手にとった。


第7回トラバでボケましょう!:お題
朝の通勤電車。
トンネル内で電車が止まる。
いつまでたってもアナウンスはない。車掌も説明に来ない。


考えついたネタがつぎつぎ他の方とかぶりまして。
それでもヤッパリ参加したかったもので。
コレは、ぼけきれてない気がします、すみません。
……自省こめて[辛口]コースでお願いします。

■□■□■□■□■□【トラバでボケましょうテンプレ】■□■□■□■□■□
【ルール】
 お題の記事に対してトラバしてボケて下さい。
 審査は1つのお題に対し30トラバつく、もしくはお題投稿から48時間後に
 お題を出した人が独断で判断しチャンピオン(大賞)を決めます。
 (自分自身のお題の記事にトラバして発表)
 チャンピオンになった人は発表の記事にトラバして次のお題を投稿します。
 1つのお題に対しては1人1トラバ(1ネタ)とします。
 お題が変われば何度でも参加OKです。
 (企画元ブログにてチャンプランキングも開催中!)

 企画終了条件は
 みんなが飽きるまで、もしくは企画者が終了宣言をした時です。

 参加条件は特にないのでじゃんじゃんトラバをしてボケまくって下さい。

 ※誰でも参加出来るようにこのテンプレを記事の最後にコピペして下さい。

 企画元 毎日が送りバント http://earll73.exblog.jp/
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□